3月24日金曜日、『いくPAのこども食堂~てんこもり~』は2022年度の最終日を無事迎えることができました。
2022年9月からIKUNO・多文化ふらっとの新拠点「いくのコーライブズパーク(元御幸森小学校)」へ場所をうつし、新名称『てんこもり』として再スタートを切りました。外国ルーツのある子どもを含む小学2年生~高校3年生の毎回20名ほどの参加があり、毎回大賑わいの『てんこもり』でした。
『てんこもり』は、①「自分を大切にする」②「体験する」③「相手を知りつながる」の3本柱を理念に掲げて再スタートを切りました。駆け出しの本年度は2つ目の「体験する」をメインに、食べた後の皿洗いは子どもたち各自にお願いし、調理も希望者にはどんどん参加してもらうことにしました。『てんこもり』では大人が子どもたちに“教える”のではなく、あくまでも子どもたちが“自主的に考え、選んで決める”、大人は手出ししすぎず、“子どもたちが自分でできるように見守る”ということを大切にしました。
ありがたいことに、たくさんの寄贈、食材提供、持ち込みイベントのお申し出、そして熱心なボランティアの皆さんに恵まれ、大変充実した半年となりました。
『てんこもり』はどんな場であるべきなのか?を関わる大人たちで考えた半年でした。子どもたちの様子から感じた「てんこもりの役割」を書き留めたいと思います。
① 集い、ともに作業する居場所
子どもたちは仲間と集い、楽しむ場として『てんこもり』を選んでくれたようでした。調理をする子どもたちの姿から、協働して作業する喜びを感じました。楽しくやっているうちに、どんどん皿洗いも手馴れ、調理や軽作業も率先してやってくれるようになりました。
② リラックスできる居場所
『てんこもり』は、失敗してもOK、まずはやってみることを楽しむ場であり、その日の気分によっては”何もせんでもいい”居場所です。毎週欠かさずやってきて思い思いに過ごす姿を見て、もしかしたら子どもたちは“評価を受けず、リラックスして過ごせる居場所“を求めているのかもしれないと感じます。
③ 文化交流、異年齢交流の居場所
外国ルーツをもつ子どもの中には、初めて食べる日本食メニューを前に不思議そうにする子もいました。家庭で食べる自分の国の料理を自慢そうに話してくれる子もいました。所属する学校や学年も様々でした。ルーツや年齢の違いがありながら、少しずつ声を掛け合い一緒に遊び交じり合う『てんこもり』は、小さな多文化交流の場になっていました。
進級し、生活の変わる子どもたちが4月から『てんこもり』に来るのかどうかはまだ分かりませんが、いつでも帰って来てもいい場として大人たちで準備を進めたいと思います。現在、定員オーバーぎみの状況ではありますが、4月以降、変動の可能性もあります。参加ご希望の方は事務所までご連絡ください。