11月3日(祝)、いくのコーライブズパークで「いろんなことば&いろんなえほんdeいくのっこパーク」を開催しました。主催はNPO法人IKUNO・多文化ふらっと、大阪府立大阪わかば高校、生野区役所。また生野区にある企業・団体等からも多大な協賛・協力をしていただきました。あらためて皆様に感謝を申し上げます。
近年全国的な傾向として、特に20代の若い働き手世代の外国籍住民が増加していること、また彼らの定住化が進んでいることが統計から見てとることができます。ここ大阪市生野区も多くの若い世代の外国籍住民やその子どもたちが、日々を暮らしています。
今回の多文化イベントは、
①地域で誰もが安心して子育てができる子育て支援の環境づくり
②NPO、学校、区役所の公民連携による地域での子育て支援モデルの構築
③外国ルーツ青少年のある子どものエンパワメント
を目的に開催されました。
オープニングでは、体育館で筋原生野区長からの挨拶があり、大阪府立大阪わかば高等学校の外国にルーツのある生徒が「你好」「Xin chào!」など日本語の「こんにちは」にあたるそれぞれの言語を紹介してくれ、会場全体で挨拶を交わしました。そのあと、グランドハープ平見理津子さん、アコーディオン佐藤心さんによるデュオ演奏が行われました。子どもも大人も、外国人も日本人も、お客さんもスタッフも誰もが楽しめる選曲と素敵な旋律でした。
いくPAの図書室「ふくろうの森」では大阪わかば高校の外国にルーツのある生徒による多言語「えほん」の読み聞かせが行われました。外国にルーツのある子どもにとって、母語の力を育むことは様々な点において非常に重要なことだと指摘されています。その力の一つとなればと約30人もの高校生たちが自分たちの母語を活用して、子どもたちに優しく読み聞かせをしてくれました。その数なんと10か国語。その言語を知っている人にとってはもちろんですが、その言語を知らなくても、絵と音のリズムを楽しむことができる「えほん」の魅力を改めて感じることもできました。 文化祭など自分たちの活動で多忙な中、「小さな子どもたちのために」といろいろと準備をしてくれていたことが窺い知れる読み聞かせでした。 事務所ではピアノ伴奏による紙芝居も行われました。物語に合わせた臨場感たっぷりの演出に、子どもたちも物語の世界を存分に味わってくれている様子でした。
体育館では生野区役所の子育て広場(子育て支援センター、つどいの広場、子ども子育て広場)が一時出張、缶バッチづくりやボールプールde新聞遊び、ふれあい遊び、体育遊びなどで、それぞれのブースで楽しく遊ぶ元気な声がこだましました。 また別の教室では「やさしい日本語」とイラストを使って、誰もがわかりやすい「親子防災ワークショップ」が行われ、親子で防災について考える機会もありました。
さわやかな秋晴れのもと、参加者約200人、スタッフを含めると約300人の人たちが、いろんなことば&いろんなえほんde交流する楽しい1日となりました。今回の 取り組みを糧にして、今後も地域で誰もが安心して子育てができる子育て支援の環境づくりを進めていきます。
(参加者アンケートより一部抜粋)
・3歳の娘は大喜びで参加しました。公園へ行くのとはちがった遊びが親子で出来てとても楽しかったです。
・わかば高校のみなさんの表情がとてもよく、子どもたちも一緒に遊んでいただき楽しい時間をすごすことができました。今後も定期的に開催してほしいです。