(公財)日本国際交流センター(JCIE)主催によるシンポジウム「外国ルーツを持つ青少年の自立を支える社会の実現に向けて 第2回外国ルーツ青少年の社会包括の仕組みづくり」が3月1日に、オンライン配信を通じて約250名が参加する中、開催されました。パネルディスカッションでは当法人の宋悟理事・事務局長もパネリストとして参加しました。
同シンポはJCIEによる休眠預金事業を活用した2020年度から3年間の外国ルーツ青少年未来創造事業(SYDRIS)の事業成果や今後の多文化共生社会づくりに向けた課題などについて幅広く議論されました。大河原昭夫JCIE理事長の挨拶に続き、JCIEから「全国時自治体調査から見える外国ルーツ青少年とその家族を支える地域の今」について報告されました。次に、この間社員参加型の社会貢献事業「100SEED」の一環として外国ルーツ青少年未来創造事業に参加し、プロボノ支援を続けてきた住友商事株式会社から「企業の参画が拡げる外国ルーツ青少年が安資して学べる社会作り~100SEEDとSYDRISが試みたもの~」について報告されました。
パネルディスカッションでは、モデレーターの岡本アルベルト株式会社onevisa代表取締役のもと、パネリストとしてIKUNO・多文化ふらっとの宋悟以外に青木由香NPO法人アレッセ高岡代表理事、田中宝紀NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部責任者が参加し、活発な意見交換が行われました。各団体の事業成果や課題、多文化共生社会に向けた法制度の整備や意識改革の必要性など、現場の実践から見えた幅広い視点から議論が交わされました。
最後にJCIEの毛受敏弘執行理事が、「外国ルーツ青少年問題の持つ意味は日本社会にとっても深い意味をもつ課題である。自治体やNPOだけではなく、今後就労なども含めて企業の役割もますます高まっていく。JCIEとしても今後も継続して取り組んでいく」と最後の挨拶を述べました。
外国ルーツ青少年の社会包摂をめぐって、現場の実践報告を土台に行政や企業セクターの関係者も参加・交流できる貴重な機会となりました。